格闘技の世界 ~イスラエル:戦闘の達人~

格闘技の世界 ~イスラエル:戦闘の達人~

今作品はNetflixオリジナル作品だ。その中でもエピソード5「イスラエル:戦闘の達人」をテーマに取り上げる。

皆さんはクラヴマガという言葉をご存じだろうか?クラヴマガはイスラエルのマーシャルアーツ、すなわち軍事格闘技であり、ロシアのシステマという合気道に似たマーシャルアーツと双璧をなす著名な格闘術とされる。最もクラヴマガは撤退をせず前進を是としているのに対し、システマは相手の力を利用しつつ攻撃を加えるといった真逆の性格をしているのも面白い。

私はこのエピソードにおいて中盤に出てくるエイタン・コーエンというクラヴマガの上級講師である彼の言葉が心に残った。知識人や著名な学者よりも、修羅場を潜り抜けた人物の語る言葉とは、シンプルでいてかつ心を打つ言葉が多い気がする。

彼はインタビューアーであるムエタイ選手に実際にクラヴマガを体験させつつ答えていく。

「私はイスラエルに害をなす敵を排除するために戦う。」

「ユダヤ人ではなくても?」

「宗教や人種は関係ない。体は心の倉庫だ。ワルファン・スルタンという著名な女医が言った。『太陽を信じてもそれで私を焼かないで。』他人に下げずまれようとも、視線は落とすけれど、決してうなだれない。クラヴマガは希望から生まれた格闘技だ。私は家族のために戦う。犬として生きるのではなく、ライオンとして生きる。

私にとって戦いとは、他人との優劣を決めるものではなく、己の愛した世界を守ることだ。

この言葉こそ軍人ではない我々にも必要な戦いへの意識なのかもしれない。

Share