【CNN EE】2022 1月号

【CNN EE】2022 1月号

木枯らしがぴゅうぴゅうと鳴り、一段と肌寒くなる今日この頃。新作小説の構想を練ってみたり色々試している毎日です。冬、助走なしに来すぎじゃない?

もうお正月も真近。リベンジ消費の一環として高価格帯のおせちが売れるのか気になるところである。

さて今月号のCNN EEは世界情勢を反映してか、台湾情勢と中国関連のネタが中心だった。この中で特に興味を引かれた話題としてはエルサルバドルにてのビットコイン法定通貨採択中国の軍事侵攻についての話題だった。

エルサルバドルのビットコイン採択のニュースはニュースアプリを眺め読みしていたときにぼんやりと見ていたのだが、実際の世論の反応等深掘りして見ていなかったのでとても興味が持てた。エルサルバドルは中米にある小さな国で、メキシコとコロンビアの間の辺りにある。その近くには冷戦の舞台となったキューバだったりパナマ文書の舞台となったパナマもある。スペイン系の混血が多くを占め、主要言語はスペイン語で、宗教はカトリック系。内戦、大地震、ハリケーンなどの自然災害に見舞われたこともある。GDP成長率は改善しつつあるが、低いレベルに留まっている模様。実は人口密度割合で言うと米州最高らしい。経済を支えるセクターは農業であるが、大地主による寡占状況が進み、貧富の格差が拡大しているそうだ。内戦による戦火の傷みから経済も脱却できず、ナジム・ブケレ大統領はビットコインを法定通貨として使うことで、外資を呼び込み、送金手数料を下げるのに貢献し、銀行制度を利用できない人への代替サービスとなるのを見込んでいるそうだ。基本的に法的通貨は国家の国力をバックグラウンドとして金利や通貨価値が決まるので、理想論としてビットコイン採択は悪くないと思うのだが、ビットコインを初めとした仮想通貨の問題点としてボラリティ(通貨の変動性)が激しいことで有名である。実は自分も興味を持って仮想通貨のトレードをしたことがあるのだが、変動する際の根拠が読めきれないこと、ボラリティが自分が想定していたより激しすぎたこと、などを考慮し今は触っていない。数ある仮想通貨の中でビットコインは仮想通貨の金(金融商品の中で安定性が高く、一定の価値が担保されていると言われている)になり得る、というのが相場だが、仮想通貨の今後の問題点として、マイニング(仮想通貨を生み出す際に必要な作業)と既存の法的通貨との兼ね合いがある。マイニングの際に必要となる電気量が現在EU諸国を中心に始まっているESGと逆行すること、ドルやユーロなどの大国の法的通貨を脅かす存在になり得ることから規制がかかること、などを考慮するとこれからの展望としてはやや暗いと言わざるを得ないだろう。しかしながらデフォルトに対する保険という見方をするとその影響を回避できることから多少の通貨的棄損を受け入れる度量があれば価値を担保することにもつながる、と言えるだろう。今回の社会実験的な取り組みがどうでるのか注視したいと自分は思っている。文中の記事を読むと、自分が指摘したようなボラリティに対する懸念現金取引に基づく商習慣に対する抵抗感などが読み取れる。法的通貨としてドルも共存するそうなので、おそらく、ドル系通貨をメインにビットコインをリスク回避用に保持する形になっていくのではないか、と自分は見ている。

ビットコインの価値がどうなっていくのか。興味深い社会実験である。

さて、本誌の大部分のページを割いている中国の話題だ。全体を読んでいて意外だったのが軍事アナリストの方のコメントで、中国政府がかなり理性的であると評していることだった。自分の様な素人が流れてくるニュースを見ていると、中央政権的な誇示に必死だなぁと映らないのだが、そうではないらしい。根底にはまず戦争が”得”かどうか、という点に落ち着くのではないかと考えられる。まだ世界が混沌としていた時代には領地拡大と国力の増強、という観点で戦争は”得”だったといえるだろう。しかし現代における戦争は指導者は前時代以上に国民からの戦争への抵抗感を受けるし、戦争に勝ったから国力が伸びると言うことはないだろう。どちらかというと戦争をすることによって国際社会による非難を受ける、内政は崩れる、といった悪い側面しか見えてこない。(この辺の感覚的な理解をしたい場合は、ゲーム「Civilization」シリーズをプレイしてみると分かる。序盤は戦争を隣国に仕掛けてある程度国力を伸ばした後、経済や外交、貿易などで勝負していく形をコスト面において取らざるを得なくなってくる。)アナリストの方も文中で語っていたが、株式における敵対的買収におけるポイズンピルのように軍事行動を取ることによって経済的制裁を全世界から受けるぞ、ということが軍事行動の抑制につながるだろう。こうした軍事行動をとる背景には、おそらく高齢化による労働人口の低下に基づく経済活動の縮小による中国共産党へのゆらぎへの恐怖が根底にあるのではないか、と思っている。中国自体、歴史を遡れば内戦や動乱の連続でもあった気がする。第二次世界大戦のきっかけとなったナチスドイツも大きすぎる経済的負債を返しきれず、軍事行為に踏み切った。なんかこうした一連の流れを見ているとこうした流れに似ているようにも感じる。ダライ・ラマさんも語っていたが、マルクス主義自体は悪ではない。問題はそれを人間が運用しようとするとそこに必ずなんらかしらのひずみが生まれることだ。資本主義が完璧であるとは思わないが、こうした人間としての根底的な欲望を飲み込んで成長し、それを社会制度に還元していくシステムをきちんと運用していく方が健全的であるし、社会を変えるイノベーションも生み出しやすい土壌を育むことができるのではないか、と思っている。自分を含め多くの日本人がこうした軍事行動等に対するぼんやりとした不安を持っていると思われるが、全世界の人が幸せでいれることを望むのみである。健全な競争ではなく、単なる争いはなにも生み出さない。愚かな歴史を繰り返してなお繰り返そうとする我々の本質はやはり愚かなのだろうなぁと感じさせられたトピックスでした。

非常にわかりやすい解説。分水嶺となるのは2030年頃の様だ。

この他にも面白そうなトピックスはいくつかあったが、石井てる美さんとBJ FOXさんの対談の記事が若干気になった。BJ FOXさんの話がなんだか見ていて鼻についた。自分の感性的な問題なのかもしれないが、なんだか意見を押しつけられているような感じがしていらつくのは自分だけだろうか?ご興味のある方はぜひ読んでみてください!!

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