【雑記】未プレイ勢が『ウマ娘』ブームを考える

【雑記】未プレイ勢が『ウマ娘』ブームを考える

Twitterのタイムラインを見てみると連日ウマ娘(ウマ娘 プリティーダービー)の話題が流れている。自分自身はFGOしかスマホゲーはインストールしていないので他のスマホゲーは基本的にやらないのだが、自分のフレンドだったり、世間的に流行しているのを見て何がそこまで熱狂させているのかと興味を持ち今回調べてみることにした。

2021/4/28のウマ娘を開発したCygamesの親会社サイバーエージェント(4715)のアナリスト向け決算説明会によると、ウマ娘によりゲーム事業の売上高が+47.2%の639億、営業利益が+122.3%の232億円と過去最高を更新したことを明らかにした。2016年に開始したプロジェクトで、当初は2018年にゲームをリリースする予定だったものの、クオリティ強化のために延期を重ね今回の大ヒットにつながったと分析されていた。

自分は今回のアプリリースによるシングルヒットだと思っていたのだが、意外と開発のヒストリーとしては長い模様。2016年の東京ビックサイトで「AnimeJapan 2016」でCygamesが運営するWebコミックサイト「サイコミ」にてマンガの連載が始まり、2018年冬のリリース予定が発表された後、「STARTING GATE!」、「うまよん」などといったウマ娘関連の連載マンガをリリースした。2018年4月に「ウマ娘 プリティーダービー」(第一期)の放送が始まった。当初ではこのタイミングでゲームをリリースする予定だったそうだが、前述の理由によりリリースが延期となった。その3年後2021年1月に「ウマ娘 プリティダービー Season 2」を放映するもののまだゲーム配信は始まらず。前述したプロジェクト全てにゲームの売り上げが中心となっており、DVD等のグッズ等では制作費の回収が難しかった模様。Season2終盤にてようやくゲームがリリースされた。事前登録からおよそ3年ほどが経っていたそうだ。こうして振り返ってみると大分時間がかかっていたこと、経営体力のあるCygamesだからできたこと、そしてファンとなり得る土台がきちんとそろい始めていたことがあげられるだろう。

ゲーム性に関しては「ときめきメモリアル」に代表されるパラメータ育成型のシュミレーションゲームと「アイドルマスター」のライブステージ要素を足した構成になっている模様だ。個人的に今まで同人系も含めて色々なギャルゲー・エロゲーをプレイしてきた方だが、「ときめきメモリアル」の完成度はやはり高かったと感じている。自らの行動によってパラメータが変化していくのは楽しいし、自分の好きな「パワプロ」シリーズもやはり育成系である。さらに熱狂的なファンを多く抱える「アイドルマスター」の要素を上手く取り入れるところを見るとこちらもヒットの要因として考えられるだろう。

擬人化されるに当たって元のウマの特徴も上手く引き継いでおり、髪色だったり性格も踏襲している。一方競馬における重要な要素の血統はあまり重要視されず、起こったアクシデントやストーリーに着目されているのも面白い。自分自身昔競馬をやっていたときには血統よりも直近のレース成績を元に確率を計算して馬券を購入するタイプだったが、血統を重視する競馬に慣れ親しんでいる層には若干の違和感もあるのかもしれないが、これはこれで二次創作としてありだと思う。史実では病気等で不運が重なり安楽死してしまったウマも、ゲーム内では死を回避したりなどファンにとってはIF展開を楽しめるものとなっている模様だ。

一方でヒット故のトラブルも起きている。ウマ娘に登場する引退馬の墓がある牧場に勝手に侵入したり、無断でドローン撮影をしたりなどといった事件も散見される。さらに美少女系にありがちなエロ使用における馬主からの提言などファンを獲得する一方でルールの整備やモラルなどが問われる事態にもなっている。(この辺Fateは元々エロゲー+同人出身(有名エロ同人作家のクリムゾン先生もTYPE-MOONを同人界隈の一番の成功例として挙げられていた。)なので懐が深く二次創作にも寛容と言えるかもしれない。)

まとめると、メディアミックス(Webマンガ、アニメ、歌、声優によるリアルイベント、Vtuber企画)などのメディア戦略、競馬という元々の土壌がある素材、ゲームそのもののおもしろさなどがメガヒットにつながったのだと考えられる。課金疲れなど一部ちらほら散見されなくもないが、少なくとも今年いっぱいはヒットが続くだろう。競馬という国民的ギャンブルからメガヒットを生み出すプロデュース力に感服するばかりである。

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