【投資】温泉が電気需給を改善するかも?

【投資】温泉が電気需給を改善するかも?

21/3/10、住友金属鉱山(5713)は同社の菱刈鉱山(鹿児島県伊佐市)に温泉熱を利用した自家消費用バイナリー発電設備を導入し、2月から稼働を開始したと発表した。

今回稼働した設備は、菱刈鉱山の坑内に湧き出る温泉熱を活用する発電設備で、発電した電力は菱刈鉱山内で自家消費するとのこと。自然発生する温泉熱を利用して発電することで、温室効果ガス排出量を削減することが可能になるという。

電気事業連合会による日本国内の電力需要の動向を見てみると、意外なことに節電の意識の高まりにより消費電力の伸び率は低下しているそうだ。また、原因は不明だが東日本大震災以降は一世帯あたりの電力消費量は低下している模様。

年間で見てみると、近年は冷房による夏の電気消費量の伸びが多く、一日で見ると真夏の暑さがピークになる午後2時頃が最大の消費量となっている。電気は貯めておくことのできないエネルギーの一つであり、電気を作る設備は需要に応じて(最大電力)作られるそうだが、季節や時間帯により電力需要が大きく変化すると発電設備の利用効率が下がり、結果電気を届けるコストが割高になってしまうそう。

2015年のデータを見てみると、原子力、石油等、石炭、天然ガス、水力、地熱及び新エネルギーの割合は、16%,16%,15%,28%,19%,6%となっている。原子力の稼働率は現在下がっていると考えるとかなりの割合を火力発電系でまかなっていることとなる。

CNN EEの記事でも書いたが、エネルギー問題は各国でも問題になっている。いち早く原発から離脱したドイツでもフランスの原発で生成された電力を買っている話は耳にする。火力発電は二酸化炭素排出量の面からも今後積極的には推奨することは難しそうである。一方で原発事故として日本は悪い意味で事例を作り出してしまった以上、積極的に進めるのは難しそうである。(経団連としては原発再稼働を考えているようだが。)

スペースXとブルーオリジンの話は実はエネルギー問題も関わっている。

理想としては水力発電、地熱及び新エネルギーによる発電や、電力問題とは別にトヨタが進めている水素発電が進んでいけばより安全にエネルギー需給を改善できそうなものだが、数字を見ると現実化するのはまだ先の模様だ。

今回のニュースとしては鉱山内で自家消費するに留まり民間に電力供給するまでは至らない模様だが、少しでも比率を高めていくのが、豊かで高度な社会の維持と発展につながっていくのだと思う。エネルギー問題は全世界的な問題となっているので注視していきたい。

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